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機動戦士ガンダムヴァルキュリア

1 :夢見る名無しさん:2007/06/08(金) 06:18:22 0
シャア板では叩かれそうなので、ここでひっそり投下します


4 :まきひと ◆zeDiWCcgGk :2007/06/08(金) 07:25:44 0
人類が、宇宙に居住するようになって一世紀が経とうとしていた・・・。
その過去は、安穏としたものではなかった。
常に、それまでの人の歴史を上回る戦争の繰り返しは、
人に命の尊さを教え、皮肉にも戦火に対する「慣れ」も人類に植え付けた。

人は、戦いを忘れられない生き物なのか?

人が、人に罰を与える事は許されるのか?

人という生き物は、永遠に戦争と火種を忘れる事は出来ないのかもしれない・・・。

宇宙世紀0106年・・・。
完全なる平和ではないにしても、人類は一応の落ち着きを取り戻していた。 

しかし、戦火の牙はいつもそこにある。

我々の、後ろに・・・・。

5 :まきひと ◆zeDiWCcgGk :2007/06/08(金) 07:26:39 0
第一話
【ローレライの少女】

6 :まきひと ◆zeDiWCcgGk :2007/06/08(金) 07:27:51 0
地球から最も離れたサイド3にあるコロニーの一つ「ローレライ」
緑豊かなこの人口の大地。 

戦争と、戦火は本人達が意識しない所でいつも起こるものだ。

「彼女」たちも、そう・・・・その日、その時までは自分達が出会う事すらしらなかった。

「その日」運命は「彼女」たちの運命の歯車を変えたのは明らかであろう。

7 :まきひと ◆zeDiWCcgGk :2007/06/08(金) 07:29:19 0
「おーい。リーン 今日のテストどうだった?」

スラリとした足を跳ね上げながら、少し神経質そうな顔をした少女が、少し遠目から彼女に声をかけた。彼女の足には、
今日もご自慢の星の形をした銀のアンクレットが見えていた。

友達に呼ばれ、少し憂鬱そうに彼女は振り返り、

「あぅ・・・。全然だめ。 ナゴミちゃんは?」

声をかけられた少女はうつむき加減に答え、追いついてきた友達と並ぶように歩き出した。

「ぜーんぜんダメダメ。」

『ナゴミちゃん』と呼ばれた友達は、彼女と歩きながら二人はいつもの他愛も無い話で盛り上がる。 
『隣のクラスの誰々は誰が好き』とか、
『あそこの角に新しいアイスクリーム屋が出来た』など他愛も無い話であるが、
それが彼女達には最上の娯楽であった。

大人びたナゴミと一緒に歩くのは、
少し幼く見える彼女にとってはコンプレックスを感じないわけではないが、
同じ年とは思えないナゴミの身体は、彼女にとっては憧れであり、目指す目標であった。

8 :まきひと ◆zeDiWCcgGk :2007/06/08(金) 07:30:46 0
リンプ・オウカは親友のナゴミ・ラッセルと日課の他愛も無い話に興じているその時も、
その日朝から鳴る『耳鳴り』に悩まされていた。

その日、彼女のハイスクールであったテストも、
朝から鳴る『耳鳴り』で集中する事が出来ず散々な結果に終わっている。

こんな事は初めてだった。
病院に行こうかと、本気で悩む。

いつもの日常。
いつもの風景。
いつもの仲間 友達 声 音・・・・。

いつまでも続くと思っていたコロニー「ローレライ」の『日常』は文字どうり、
音を立てて崩れていく事になるこの日は、あまりにも穏やかに始まり、そして過ぎていった・・・。

9 :まきひと ◆zeDiWCcgGk :2007/06/08(金) 07:32:03 0
プロージュ・エイン少佐等の駆るモビルスーツ、
『リグ・ドーガ』は、ローレライの搬入ハッチに取り付いていた。
彼等の目的は『新型モビルスーツ』を奪取する事。

現行の連邦政府は、『シャアの反乱』以後、
自分達が最上という方針は変わらず、地球から宇宙を支配する形を取っていた。

今更その『形』を気にする必要も無いが、
肝心なことは、支配する形を取っている連邦政府は、
宇宙での事には全く感心を示さない事にあった。
対岸の火事と言うヤツである。

コロニー間で問題が起ころうとも、介入する事はなく、
むしろ酔っ払いのケンカ程度にしか思っていなかった。

10 :まきひと ◆zeDiWCcgGk :2007/06/08(金) 07:33:43 0
中枢となる機関がそんな状態では、当然のことながらしばしばコロニー間での小競り合いも行われて当然といえば当然という状態だった。

政府がそんな状態であれば所属している連邦軍の状態も腐敗していたと言える。
地球至上主義は過去と変わらず、一部の地球出身の人間や、
政府の人間とつながりがある者たちがエリート集団と称して連邦軍を腐敗させている事も事実であった。 

「シャアの言葉は間違いじゃなかったな。 
 ヤツの言葉を借りるなら、『重力に魂を引かれた人々』・・・か・・・」

歴史は繰り返す、そんな言葉を思い出し、プロージュはその端正な顔の唇をゆがめた。
プロージュ少佐は連邦軍に所属しているものの、
その精神はもっと崇高だった。

腐敗した政府高官や、軍部によって自分が動かされる事に我慢がならないと思える。
それほどに彼はプライドが高かった。

そんな彼を動かした人物、それがレオン・コーウェンが提唱する現行連邦政府に対する『クーデター計画』だった。

11 :まきひと ◆zeDiWCcgGk :2007/06/08(金) 07:35:33 0
汚職や、賄賂の横行する腐敗し、堕落した現行の政府を瓦解し、
もっと崇高な意思の元に人類を導く存在が必要な時だと唱えるレオン・コーウェンの言葉は、
腐敗した政府の存在に唾棄したプロージュには、この上ないほどに胸躍るものだった。 

そして、彼の指揮するクーデター計画に参加する事を決める。 

レオンの生い立ちもプロージュの心を魅了した。
レオンの父親は『ジョン・コーウェン』中将である。

過去に、腐敗した連邦軍の中で芯の通った人だったとプロージュは聞いている。
しかし、その融通の聞かない性格と、彼の指揮する計画の失敗により彼は、
その職を追われ連邦軍を去る結果になった。

そして、連邦軍は『ティターンズ』と呼ばれる私兵組織となっていくのである。 その息子であるレオンの下には、今の連邦政府に過去のティターンズと同じと感じ、それを打倒しようとする人間が集まっていた。
そして、彼らの現在の任務は、サイド7『ローレライ』で行われている新型のモビルスーツの奪取。

既に軍事コロニーとなりつつあるローレライだが、まだ民間の施設もある。

うかつな攻撃は出来ない。

しかし、モビルスーツの性能テストが行われている以上は、多大な損害が出るかもしれない。
プロージュはリグ・ドーガのコクピットで何も知らないであろう民間人達の憐れな運命に同情したい気分だった。

12 :まきひと ◆zeDiWCcgGk :2007/06/08(金) 07:37:09 0
「ここまで簡単に未確認機の接近を許すとはな・・・。これが現在の連邦だという事か・・・」

すでに彼等が動いてからここまで小一時間程度だが、
ローレライの監視網は彼等に気がついた様子はなかった。

「怠惰だというほかは無いが・・・。自らの敵も見抜けんとはな。」

間の抜けた話であった。
彼等はコロニーに接近するまで一度も監視の目に引っかからなかった。
当然通常ならありえない。もしも彼等がモビルスーツではなく、
隕石などであったら、この時すでにローレライには穴があいていたであろう。

ただプロージュ達も穴を空けるつもりなのだから、
何も知らない住民にとって幸運なのかどうかはわからないが・・・。

13 :まきひと ◆zeDiWCcgGk :2007/06/08(金) 07:38:25 0
「何も知らない住民のことを思うと胸が痛みます・・・。」

リグ・ドーガのコクピットに僚機からの通信が入る。女性の声だった。

「気にするな・・・とはいえんな。俺達は大罪を犯そうとしている。今なら引き返せるんだぞ? ヒノ少尉。」

この作戦が行われる数時間前まで、レイラ・ヒノは悩んでいた。
連邦の俗物達を政治の世界から排除するという自らの上官プロージュの考えに賛同したものの、
彼女にはそれほどの大望はない。

むしろ、尊敬する上官と離れたくないからクーデター軍の方に居るだけだった。
しかし、その上官と組織がやろうとしているのは単なる虐殺ではないのか?
本当にこのローレライで軍事要塞計画などあるのか? 
彼女の頭の中は混乱していた。

プロージュも彼女のその心境は見抜いたのだろう。
この作戦に参加する事を強要はしなかった。
そして、彼女はプロージュがクーデターに参加する真意を聞いた。

14 :まきひと ◆zeDiWCcgGk :2007/06/08(金) 07:39:42 0
連邦軍がローレライを要塞化していること。
その要塞は宇宙に住むスペースノイドの脅威となること。

そして・・・・現連邦組織内に増えすぎた人口を大規模な間引きをする計画を持っている人間が居る事・・・・・。

間引き・・・・簡単な事である。
人間はスペースコロニーという不安定な空間で生活をしているのである。
少しだけ傷をつけることでコロニーに穴があく。コロニーに空いた少しの穴が、そこで生活している人間にとっては生死を分けるのもになるのである。

そして、要塞化されているコロニーで行われる新型モビルスーツの開発計画。
そのモビルスーツの強奪が彼等に下された命令であった。
接近自体は容易でも、奪取となれば話は別である。
恐らくは戦闘になるであろう事も予想される。

戦闘になれば、まだ何も知らない民間人達は逃げる事も出来ず、
宇宙の塵となるのである。
それでもプロージュは自らの手を血で染める覚悟を持つ事を語り、
語るときに見せた涙をみて、ヒノもまた、覚悟を決めたのだった。

「少佐・・・・時間です。」

彼女は腕時計を見ながら、プロージュの乗る『赤いリグ・ドーガ』に伝えた。

「了解した!全機これより作戦行動に移る。」

淡々とプロージュの全機に作戦の開始を伝える。

「レイラ。無理はしないでくれ・・・。」

接触回線を通し、ヒノだけにプロージュのその声は伝わった。
普段は上司と部下だが、こういうときに男に戻ってくれる。
その声だけで、ヒノはこれから起こるであろう凄惨な光景にも耐えれると思うのだった。

15 :まきひと ◆zeDiWCcgGk :2007/06/08(金) 07:41:25 0
時として混乱や混沌と言うのは、なんの前触れもなくやってくる事がある。
それも、突如起こった。

あまりに唐突過ぎるその混乱は、
最初になにが自分達に起こっているのかを理解する時間さえも人々に与えなかった。

自分達の上空(といってもコロニーはシリンダー型なので上空にも大地があるのだが、その中心部は雲もあり、昼と夜も設定されている。夜の時間になると星空まで投影されている。)
に、『モビルスーツ』が見えた。
戦闘による光も一瞬みえた。

そして、警戒を継げる警報があたりを包んだ。
遠くからモビルスーツ同士の戦闘によるであろう爆音も同時に聞こえた。

「な・・・・なに・・・・・?」

16 :まきひと ◆zeDiWCcgGk :2007/06/08(金) 07:42:29 0
突然の非常事態には、人はすぐに対処するようには出来ていない。

ナゴミとリンプは辺りを見渡すが、
彼女達が見た光景は、今まで十数年生きて来た上での理解と常識を遥かに超えた光景だった。

「せん・・・・そ・・・・う・・・・?」

うつろにつぶやくと、二人は同時に走り出した。

「コロニーの中なのに!?」

ナゴミは走りながら、モビルスーツという存在そのものに唾棄する思いで言い捨てた。
元来密封された空間のコロニーのという建造物のなかでビームを使うのは禁忌とされていた。

コロニーの壁自体は数層にもあり、一見安定しているようにも見えるが、その実とても不安定な物だった。
もし、ビームによりコロニーの壁に穴でも空けようものなら、その中に住む数百万の住民は宇宙の塵となる。

コロニー内部でモビルスーツ同士の戦闘など、行ってはいけないものだった。
なのに、上空に見えるモビルスーツ群は禁忌とされている戦闘を行っている。
そのビームが壁に穴をあけることが無い事を祈るしかなかった。

「ビーム・・・? 戦争・・・? なに? 一体何がおこってるの?」

リンプは混乱した頭を抱えながら必死に走った。

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