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冷たい夜に見た夢

1 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:06:46 0


AM 5:00
真っ黒だった空は刻一刻と青くなる。
空気は冷たく、静かに、ゆっくりと動いている。
すぐそばを通る幹線道路を見た。
車の通りは疎らだ。
タイヤと路面の摩擦音が、夜の静けさに均された街並みに
不規則な長さの間隔を置いて浮かび上がっては溶けていく。
そんな雰囲気が、しばし時を忘れさせた。

突然、インターホンが鳴った。
トイレにも立たず、ずっとイスに座っていたせいか
立ち上がるとき、脚に思った以上の負荷を感じる。
ワンルームの狭い部屋だけど、こういうときは玄関までがとても遠くに感じられる。
身を乗り出してドアスコープを覗くと女が一人立っていた。

2 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:08:46 0
というわけで
自作小説書いていきます。
感想いただけるとうれしいです。
よろしくお願いします。

3 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:09:24 0


その顔には見覚えがあった。
おそらく、
通っているコンピュータ専門学校で昨年知り合った女の子だ。
僕らは同級生だった。
でも、彼女は入学して3ヶ月くらいでやめてしまった。
それ以来全く顔を合わせていない。
だから、どんな顔だったか定かではないし
同一人物だと断定することもできない。
だがとりあえず、特に危険な感じはしないので
―こんな時間に一人でやってくるとは不可解ではあるが―ドアを開けた。
目が合うと彼女はすぐに口を開いた。
「空、見てた?」
「空?」
「凄い光、見なかった?」
「別に見なかったけど」
突然の質問に少し混乱しそうになった。
彼女の話をまとめると、
「空に謎の光が落ちていくところを見た。
 だからこれから二人で追いかけてみよう」
ということだった。

4 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:10:21 0


何を寝ぼけたことを言っているんだ
と言ったが、彼女は聞く耳を持たない。
それどころか早く行こうとますます急かす。
「とりあえず、部屋で落ち着いて話そうぜ」
「駄目よ。ゆっくりなんてしていたら
 完全に見失ってしまうかもしれない
 そうしたら、もう二度と見ることはないかも」
彼女の目つきには危機迫るものがあり
頭の片隅では、"光が落ちていった"というのは
本当かもしれない、とも考えていた。
「んー、よくわかんねえな」
そう言って、白み始めた空をぼんやりと眺めていたら
腕を引っ張られ、無理やり外に連れ出された。

5 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:10:51 0


「早く早く」
外に出て玄関のドアを閉めると下の方から彼女の声が聞こえた。
アパートは木造2階建でかなり古い。僕の部屋は2階にある。
冷たい空気に両手はかじかんでいた。
ドアの鍵を掛けるのにもたついているその間に
彼女は錆付き始めた階段を駆け下りていた。

それにしても、どうして自分なのか分からなかった。
彼女とは特別親しくしていたわけではない。
さっきまで顔もはっきりと思い浮かばなかったくらいだ。
妙な遊びに誘うなら、他に相手がいるのではないか。
なぜこんな時間にわざわざ僕を呼び出したのか。

「あれを見て」
さっきと同様に脚への負荷を感じながら
階段を降り、声のする方へ目をやった。
彼女は空の「ある一点」を指差していた。
そこには確かに不可解な光が見えた。

6 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:12:05 0


不思議な光だった。

空を一枚の膜とたとえるなら、
その"外部の"青い膜が削り取られ、
それによってできた裂け目から、光り輝く内部構造が
その断片を覗かせている、というような輝き方だった。
光と空の境界線ははっきりとせず
捉えようのない空白を網膜に送り込もうとする意志さえ
その不可思議な光には感じ取ることができた。
冷たい空気に溶け込むように青白い―
その姿は、重力という制約を逃れ
人々の日常をひっそりと見下ろしながら
虚空に佇んでいるように思えた。

7 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:12:58 0


「とりあえず安心したわ」
謎の光に見入っていると、彼女は吐息をついてそう言った。
「安心?」
「そう」
「なんで?」
「私がウソツキじゃないってことになるから。
 光は確かにあったよね」
「なんだそんなことか」
「そんなこと、じゃないわよ。
 これは重要なこと。ウソツキか正直者か。
 印象は180度違うんだから。」
「ああ、ああ、確かにそうだ。あんた正直者だよ」
謎の光は、僕の部屋の窓とは逆の方角にあった。
これなら空を眺めていても気が付かないのは無理もない。
「さっ、追いかけよう」
彼女は笑みを浮かべてそう言った。
「おいおい、冗談じゃねえよ」

8 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:13:39 0


ただひたすら歩いた。
橋を渡って公園を抜けて住宅街にさしかかる。
しばらく間を置いて見てみると、
謎の光は確かにゆっくりと落下している。
しかし、肉眼でわずかな時間見る限りにおいては
とてもじゃないが「落ちていく」と形容できる代物じゃない。
あと、彼女は「凄く眩しく輝いた」とも言っていた。
そんな派手な光り方をしたのなら
他に目撃者がいてもいいはずだ。
だが、街は特に騒ぎにはなっていない。
いつものように静かな朝を迎えようとしている。
…あれは一体何なのだ?

「なあ、ちょっと休憩しよう」
黙々と、そして淡々と前を歩く彼女に僕は声をかけた。

9 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:14:12 0


「駄目よ」
彼女は振り向いて僕の目を見ると、一言ぴしゃりと言い放った。
その振る舞いからして、どう説得しようにも無駄だと感じた。
「じゃあ歩きながらでいいから。話をさせてくれよ」
「何の話?」
口調にはわずかながら息切れを感じさせる。
淡々と歩いているようで、少しずつ疲労はたまっているようだった
「そうだなあ。まず、よくわからないことがある」
「何?」
「仮にあの光の落下するところに辿り着けたとして、一体どうする?」
「見るだけよ」
即座に、あっさりと彼女は言った。
「おいおい、冗談だろ」
「じゃあパーティーでもする?」
「遠慮するね」
「でもさあ、こういうのって楽しいよ?
 夜空に輝く謎の光る物体。
 追いかけて、見つけ出して、謎を暴く。
 それだけでもスリリングなことだわ。十分楽しむに値するでしょ」
「楽しむに値する、か。」
確かに楽しいことかもしれない。
事実、あの謎の光には思わず目を奪われたし
正体は何か、という気にもなった。
空を見上げ確認すると、謎の光はかなり地面に近づいていた。

10 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:14:49 0


僕らはいつからか横に並んで歩いていた。
空は早朝の様相を呈している。
住宅街を抜け、辺りは田畑だけ、という殺風景な細い道に出たとき
今度は、彼女の方から喋り始めた。
「でもさぁ、面白いね。もうこんなに歩いたのよ。
 いまさらあんなこと聞くかな?」
「あんなこと?」
「"辿り着けたとして、一体どうする?"」
「おい、それ俺の真似か?」
あまりに奇妙な発音でかなり腹が立った。
ごめんね、と笑いながら謝ると彼女は続けて言った。
「あれだけ歩いてから、突然あんなこと聞くからねえ」
「そうだな、ちょうど、頭に血が巡ってきたからかもしれない」
「歩いたおかげで?」
「そうだよ。訳も分からず連れ出されて、しばらく歩いて
 脳に血が巡って、ようやくいつもの思考ができたわけだ。
 だからまず、一番肝心なことを聞いたんだ」
「あの地点まで歩いて、ようやく?」
「ああ」
「ふーん」
しばらく沈黙が続いたあと、彼女は言った。
「笑い事じゃないね。そういうことって、私にもあるかもしれない。
 しばらくやってみて、後になって
 こうするんじゃなかったって冷静になるのよね」
深刻そうな口調が気になったが、空を見上げると
そんな心配も霧のように消え去った。
「おい、あそこ、墜落したんじゃないか?」

11 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:15:26 0
10

謎の光は、山の中腹に消えた。
今いるところからは、かなりの距離がある。
これを本気で追いかけたら、もはや冗談では済まないことになりそうだ。
「ちょっと休もう」
細い道の隅っこに突然しゃがみこんで彼女は言った。
「休もうじゃなくてさ、もう帰ろうぜ。
 こんなの追いかけるなんで無茶だ。遭難するぞ」
「駄目なの。引き返すことはできない。休憩するだけだから。
 休んだらきっとまた歩けると思うから」
思わず溜息がこぼれそうになった。
この期に及んでまだ追いかけるつもりらしい。
あの光に何があるというのか?
この女はどこか狂ってるんじゃないだろうか?
僕はしばらく、彼女と話してみることにした。

12 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:16:25 0
11

本日は晴天なり。
太陽はすっかりその姿を現し、気温の折れ線グラフは
その頂上へ向け、順調に邁進しているようだった。
深く澄み渡る青空は、地べたに座り込んだ僕らを大きく大きく取り囲む。

「話があるんだけど」
「何よ?」
「――何で俺を誘ったんだよ?」
「その質問も今更ね。
 あの時間も、起きてると思ったからよ」
ふっと笑った後、彼女は簡潔に答えた。
「起きてる?俺が夜明けごろ起きてるってことか。なんでわかった?」
「だってあなた前に言ってたじゃない。
 夜が明けていく空を眺めるのが好きだって。
 4時とか5時の時間帯はいつも起きてるんだって言ってたわ」
「いつ?」
「一年前かしら」
すっかり忘れていたが、今彼女の口から聞いて
そのときの光景をおぼろげながら思い出した。
あれはプログラミングの授業でのことだ。

13 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:17:15 0
12

当時、僕らは「暦計算ソフト」というものを作っていた。
西暦、月日、時刻といった特定の数字を入力するだけで
その時々の太陽の南中高度、はたまた夜空に浮かぶ星座や天体がわかるというソフトだ。
僕の席の隣にいたのが彼女で、
実習中のわずかな時間ではあったが、話をすることがあった。
そのときに何かの拍子でそんな話もした気がする。

「よく覚えてたなぁ」
「何となくね。印象に残ってて。それに私もよく起きてるから」
「夜が明けるころ?」
「そう。私も好きなの。午前4時とか5時とか。
 空が明るくなるのを見てるとなんだかほっとする。
 ああ、今日も一日がやってきたんだなぁってね」
「うん、確かにそうだな」
「そうでしょう。他に、どういうところが好き?」
「そうだなあ」
僕は考えた。

14 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:17:54 0
13

「理由を探そうとすると難しいな。ただ何となく好きっていうのが一番近いかも」
しばらく考えたけどこれだという返答は浮かばなかった。
「何となくね」
「そうだ」
「でもあなたはさっき、私の考えに同調したわ」
「”一日がやってきてほっとする”ということか」
「そう。同調するということはあなたも少なからずそう思っているんだよね」
「そうだな、確かに」
「まだまだ具体的な理由はあるはず。何でも良いから思ったことを言ってみてよ」
「思った事か。つまんないことかもしれないぜ。
 さっきだって何にも面白い答えが浮かばなかったから仕方なく何となくって言ったんだ。
 本当に浮かばないんだ。」
「じゃあなんで好きか
 じゃなくてその夜明けの時間帯についてどう思うか教えてよ」
その一言が、僕の頭のどこかのスイッチを押したかのように、
そしてさっきまで何も浮かばなかったのが嘘であるかのように、
いろんな考えが生まれた。
「ああ、いいよ」

15 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:18:51 0
14

「一番夜が深いように思える」
「夜明けごろが?」
「そう。普通の人は午前2時、はたまた午前12時を
 真夜中ととらえるんだろうね」
「そうよ。日が沈んで一番暗いのはその時間帯でしょう?
 測ったことはないからよくわからないけど、多分そう。
 お昼の12時のちょうど反対側が午前12時なんだから
 一番夜の深い時間帯といえば、当然午前12時とか
 その辺りの時間帯が該当するのよ。
 midnightっていう言葉もある通りよ」
「そうだな。常識的に考えるのならそれが正しい
 でもその常識を超越して、僕は午前4時とか5時が一番夜の雰囲気が漂っている
 と思うんだ」
「超越?」
「そうだよ」
「ちょっと待って、常識を超越っておかしくないかしら
 常識は超越するべきものではないわ。
 常識というのはみんなが知っているものであって
 決して超えるべきものではないと思うの。
 みんなが尊重する考えは私たちも尊重するべきよ。」
「いや、そうじゃない」

16 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:19:31 0
15

僕は続けた。
「超越というのは通常の枠組みを超えるって意味で言ったんだ」
「枠組みを超える?」
「普通の考え方とは異なって、ということだ」
「性質の問題を言いたいのね」
「そうだ。上位の考え方とか優れた考え方じゃなく
 性質の違う考え方として捉えて欲しいんだ」
「わかったわ。じゃあ早く説明してくれないかしら
 その性質の異なる考え方というのを」
「ああ」
僕は深呼吸をして間を置いた
大空はどこまでも青くて、のん気な気分にさせる。
でも今はそうなってはならない。
取り返しのつかなくなるような
重篤な問題が僕らの会話の背後には潜んでいる。そんな予感がする。
それは近隣の家の火事、といったタチのものではなく
まさに自分自身の存在を直接的に侵害しかねない重篤な問題である。
気が付くと額を汗が伝っていた。

17 :メグ:2007/11/27(火) 01:20:22 O
がんばってね☆

18 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:20:22 0
16

「―俺は明け方に街並みとか空を眺めるのが好きなんだ」
「うん、だから、それで?」
「夜が感じられるから。どの時間帯よりも」
「それはなぜ?って話よね」
「そうなんだ」
ふと視線を彼女の目からはずし
座り込んだ状態の、自分の足元を見た。
脚が、自分のものであってそうでないような
不気味な感覚に襲われる。
朝、あれだけ重力のもたらす負荷を感じることのできたこの両足は
今では自分と全く違う種類の生物にすら見える。なぜか?
わからない。
僕は彼女の目を見つめて言った。
「そろそろ出発しよう」

19 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:21:08 0
17

「あら、行きたくなったの?あなたも」
お腹空いたの?とでも聞くように軽い調子で返された。
得体の知れない謎の光のもとへ行くということ。
それは、お腹が減ったからご飯を食べる、ということとは性質の異なる行為。
そんな常識の範疇を超えた行為について何かを言及するのだから
当然それなりの答え方、声色、表情というものがある。
だがそんな彼女の"場違い"ともいえる返答は、僕を安心させた。
「うん、俺も何かあるんじゃないかって気がしてきたんだ」
「そうね、きっと何かあるのよ。
 疲れも結構とれたことだし行きましょう」
再び二人ならんで歩き出した。
僕らは林へ、山へ向かっている。
ここからあの落下地点までどの程度の距離があるだろう?
時間はどれほどかかるだろう?
いや、何時間かかってもいい。
たどり着いた先に何か重大な答えがある。
そんな気がしてならなかった。

20 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:22:26 0
>>17
どうもありがとう。
短編でさくっと読めるの書いてるので
ぜひ気軽に読んでみてくださいな。

21 :辛口野郎 ◆tc.dUcZHSg :2007/11/27(火) 01:22:27 O
6まで読んだ

22 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:23:27 0
18

お昼になった。
気温もいよいよピークに近づいている。
僕ら二人は林の中を歩いている。
「見えるからだ」
疲労の中でぽっかりと意識の表層に浮かんだ
その一言を、荒れた地面を蹴り上げる拍子に僕は口から発していた。
「何のこと?」
「さっきの話だよ。どうして夜の感じがするのか」
「ああ」
そっけない答えが返ってきたが興味がないのではなく、
疲れているせいだと思って僕は話を続けた。

23 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:24:27 0
>>21
どーもー
23で終わります。予定としては。

24 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:32:24 0
19

「夜の街が見えるんだ。
 静かさに浸された後の街並みを
 この目でとらえることができるからだ。
 だから午前12時よりも午前5時の方が夜だと感じてしまうんだ。
 確かに午前12時は真夜中だ。街は闇に包まれている。
 だが暗闇は暗闇でしかない。この目でとらえることができないのだから
 夜の雰囲気は感じ取れない」
僕がいい終えると彼女は反論した。
「でも、夜の街並が見えるのは太陽のおかげなんでしょう、
 ということは、単純に夜の雰囲気とはいえないと思うのだけど。
 たとえ鮮明に見えないとしても午前12時はやっぱり真夜中よ。
 それに街灯やビルの照明にライトアップされた街はどう?
 様子はよくわかるわよ」
「言われてみれば確かにそうだ」
僕はそれきり何も答えられなかった。

25 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:33:17 0
20

「照明は太陽と異なり人為的に作られた光であって…」という
自分でも正しいのか間違っているのかよくわからない反論が頭に浮かんだとき
もう一つ何か巨大な、本能的な理由とでもいうべき概念が
意識の根底から湧き上がった。
言葉でどうこう説明できるものではない。
問題は本能の次元にあったのだ。
夜明け前起きているということ
それは「逃れようのない使命」とでも言うべき行為だったのだ。
ここまできてそんな大事なことに気付かされたのは
謎の発光体と遭遇することで何らかの結論が僕らにもたらされるということの
証左なのかもしれない

26 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:34:20 0
21

僕らは肩で息をしていた。
思った以上の急斜面に一歩一歩体力が奪われていく。
彼女は息を切らしながら言った。
「でも、あなた変わった考え方するわね。
 そんな常識を"超えた"考え方ばかりしてると
 友達できないわよ」
「友達なんていないよ。僕には家族もいないんだ」
事実をありのまま言った。
僕には友達と呼べる人間なんて今の今まで一人もいなかったし
家族だって心当たりのある人は一人もいない。
僕は物心ついたころから―といっても16歳のころからだが―
たった一人で生きてきた。
アルバイトして学校に通って家事をして。
贅沢は全くできないが平和な生活だった。
それ以前の記憶はない。完全な空白である。
過去に肉体が過ごした15年の歳月は
僕の意識にとっては空白以外の何物でもないし
「空白」と意識的にとらえること自体
致命的な過ちを犯している気もする。
「私もいないわ。家族も友達も」
「どうして?」
「空気が合わなかったから」

27 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:35:15 0
22

「空気」
僕は復唱してみた。
空気というのは、物理的な意味での空気なのか
観念的にとらえた意味としての空気なのか。
この際どうでも良い。
彼女は周囲と合わなかったのだ。
周囲との不一致が―家族はともかく―友達がいないという
この現況を招いたのだ。
だから専門学校もすぐにやめた。

あとはひたすら歩くだけだった。
そして僕らは墜落した謎の発光体のもとへたどり着いた

28 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:36:19 0
23

それは宇宙船だった。
彼女は口を開いた。
「どうする?」
「僕は乗らない」
「そう」
残念そうに聞こえた。
「私はもう無理。帰ることにするわ。
 正直に言って後悔してる。どうして地球に来たんだろうって。
 説得すればあなたも付いて来てくれるかと思ったのだけど。
 どうやら失敗に終わってしまったみたいね」
「僕は適応し切れている、とは言い切れないけど
 君よりは優秀だったというわけだ。
 引き続きこの惑星の調査を続けるよ」
「何言ってるの。24時間ごとの報告もサボってるくせに」
「通信の仕方、忘れていたんだ。さっき思い出したから大丈夫。
 これからはしっかり電波を送るから。AM5:00だよね。忘れない。
 ここに来る間、いろいろ忘れていたけど思い出すことができたよ。
 君のおかげだ。どうもありがとう」
「そうね。さよなら」
彼女がそういって扉を閉めると宇宙船は音もなく中に浮き
遥か彼方へと消えてしまった。

           終わり

29 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:40:57 0
以上で終わりです。
感想いただけたらうれしいです。

またネタが思いついたら書くとします。
それまで、ここは雑談スレッドにします。

30 :malls ◆HxIEmfEU4Q :2007/11/27(火) 01:51:06 0
もつかれー。読んでみます。

31 :辛口野郎 ◆tc.dUcZHSg :2007/11/27(火) 01:52:10 O
終わりかwこのまま1000まで行くと思ったが
6以降は後日読ませて頂きますね
感想はその時に
ところで小説家目指してんの?

32 :夢見る名無しさん:2007/11/27(火) 01:53:44 0
(゚Д゚≡゚Д゚)?

33 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 01:59:47 0
>>30
ぜひぜひ!
>>31
プロを志すいち大学生です。
とりあえず短編で軽く読めるの書いてみました。
長編にも挑戦してみたいですね。
読み終えたらぜひ感想聞かせてください!
>>32
よかったら読んでみてくださいなー

34 :I am ◆8pNayAUDZo :2007/11/27(火) 02:04:14 0
10まで読んでみました♪
面白いです。

35 :辛口野郎 ◆tc.dUcZHSg :2007/11/27(火) 02:05:28 O
>>33
そうか頑張れよ
じゃまた ノシ
sageでいいのか?

36 :冬葡萄:2007/11/27(火) 02:06:23 O
長くて読む気起きないがカキコ

37 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/27(火) 02:08:55 0
>>34
どうもありがとー
最後まで読んでみてくださいね
>>35
sageでOKですよー
頑張ります
>>36
そんなこといわずに…さぁ!

38 :夢見る名無しさん:2007/11/27(火) 03:07:40 0
>>1
おもしろかったです。次回作待ってます。

39 :冬葡萄:2007/11/27(火) 03:27:35 O
悪いが大しておもしろくない
が、なぜか引きつけられて最後まで読んだ。

40 :夢見る名無しさん:2007/11/27(火) 04:28:10 0
なかなか面白かったと思う。
私も一応小説家を目指しているが、まだそれも幼い夢であって、
実際そうなれるか解らないし、そこまで文章力を発展させることもできるか解らない。
私の方が年下ですが、敬語でないことお許しを。
増井策氏は、書き始めてどれくらいだろうか。
少し気になった。
途中から、ベクトルの向きを変えたのかな。
それ自体は悪くないし、むしろ全然いいことに思うのだけど、
言ってしまうと少し不器用だったかと。
何か、あとの方にずるずる引きずられているような気がした。

とはいえ、私は何かを知っている訳ではなく……。
純粋に面白いと思ったというだけ。

がんばって下さい。
次回作期待します。

41 :夢見る名無しさん:2007/11/27(火) 07:25:54 O
後半投げやりなのは否めないな

42 :モールズ ◆HxIEmfEU4Q :2007/11/28(水) 04:36:03 O
結構面白かったよ。
ああいう落ちは嫌いではない。

43 :増井策:2007/11/28(水) 07:54:01 0
眠い。体調が悪い。風邪はひきたくないなぁ。
>>38
どうもありがとうございます
どんどん書いていきたいと思ってます
>>39
そうですか。
もっと精進します。
最後まで読んでくれてどうもありがとう

44 :増井策:2007/11/28(水) 08:04:52 0
>>40
どうもはじめまして。
書き始めたのは2年くらいまえからかな。
2ちゃんねるできちんと最後まで書いたのはこれがはじめて。
一応起承転結は最初から決めてて
あとはなるべくノンストップでがんばる。
だから極端に方向転換させたってわけでもないんだよね。
最初からSFっぽいノリで行きたいと思ってたし。
…不器用というのは確かにそうかもしれない。
実際どの言葉でどう表現するべきか迷うときも合ったし。
この辺りはこれからの経験でカバーしていくつもり。
もっともっと書かなくてはと思ってるよ。

何か小説書いてる?
できたら読んでみたい。

45 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/28(水) 08:06:24 0
>>41
そう読めましたか。
残念です。
次はがんばります。

46 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/28(水) 08:07:10 0
>>42
どうもありがとう。
評価してもらえてうれしいです。
これからまた頑張ります

47 :増井策:2007/11/28(水) 19:04:03 0
いまかなりいい感じのアイデアが思い浮かんだ

48 :40:2007/11/28(水) 19:11:04 0
>>47
それは楽しみ。

>>44
書いてはいるが、ブログとか、
そう言う類いのを持っていないから、
読めないと思う。

強いて言うなら
ここで紹介していいのか解らんが、
『創作文芸』版の
『ワイが文章そ評価する!』。
何回か投稿しているのは私。


書かない方がいいのかな……。

49 :増井策:2007/11/28(水) 19:43:16 0
>>48
おお、そんな板があったとは知らなかった!
書いた文章についてビシビシやり取りしてていい感じだね。
普段は一般書籍板とか文芸書籍サロンばかり見てた。
これからはそっちの方も要チェックということでリストに入れとこうと思う。

新しいのは割と長くなるかも。
プロット作って思った。
まぁ期待しててくださいな!

50 :冬葡萄:2007/11/30(金) 00:47:13 O
次回作を書け

51 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/30(金) 11:33:31 0
どうもこんにちは。
もうすぐ12月ですか。
早いもんですね。
それでは書いていきたいと思います

52 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/11/30(金) 11:54:48 0
1

学生時代の友人である堤義隆が念願の個展を開いた。
これまでギャラリーを借りるための資金や
展示する作品の製作に大層苦労したらしい。
僕らは大学を卒業し、社会人になってからは全く顔を合わせることもなく
互いに異なる生活を送っていた。
したがって、「個展を開くことになった」という彼のEメールを読んだときは
今ひとつ実感がわかなかった。そもそも個展を開くということが自分にはよく分からなかった。
だが悲劇はここから始まるのだった。

53 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/12/01(土) 21:30:32 0
↑リライトします

今度のはかなり長編になるっぽいので
よろしくおねがいします

54 :48:2007/12/01(土) 21:43:50 0
>>53
楽しみにして待っている。
ゆっくり、丁寧に、貴方の納得の行くように頼むよ。
それがきっと誰にとってもいいと思うから。

55 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/12/01(土) 22:32:33 0
壁画

「近いうちに個展を開くことになりました。」
そんな一文で始まるEメールを、一博が受け取ったのは11月20日のことだった。
送信者は一博の学生時代の友人である堤義隆。
二人は大学を卒業して以来、今日に至るまで全く顔を合わせていない。
互いに全く異なる生活を送っていた。
したがって、「個展を開くことになった」という彼のEメールを読んだとき、一博に
今ひとつ実感がわかなかった。そもそも個展を開くということが自分にはよく分からなかった。
だが悲劇はここから始まるのだった。

56 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/12/01(土) 22:34:33 0
12月2日、一博は妻を連れて彼の作品が展示されているギャラリーへと向かった。
妻とはいま勤めている会社で知り合った。
そして2年間の社内恋愛の末、一博たちはとうとう結ばれたのだ。
式も披露宴もやらなかったので堤義隆には結婚したことだけを伝えたが、
それっきり何の連絡のやりとりもない。
彼の招待状は、ちょうど砂漠の真ん中に突然一輪の花が咲いたかのように、
なんのコンテクストもなく届けられていたのだった。
最初一博は自分一人で顔を出そうかと思った。
しかし妻の陽子が思いがけず興味を示したので一緒に行くことにしたのだった。
展示期間は11/26〜12/10とある。
彼らが訪れるのは開催期間の真ん中辺りに当たる。

57 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/12/01(土) 22:37:10 0
「7年ぶりか」
タクシーに乗り込みギャラリーへと向かう途中、一博は思わず声をこぼした。
「堤さんに会うのが?」
隣にいた陽子が聞いてきた。
「そう、本当に久し振りでね。
 どんな風になったかなってちょっと気になってもいるよ」
「あまり変わってないんじゃないかしら」
「どうして?」
「7年くらいじゃあまり外見も変わらないわよ。10代の頃じゃあるまいし」
「そうかなあ」
一博は、堤が個展を開くようになるとは思わなかった。
堤は大学時代、美術サークルに入ってはいたが真剣に打ち込んでいる、
という風には見えなかった。

58 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/12/01(土) 22:39:15 0
就職の際、堤は会計士になりたかったらしく一生懸命に勉強する姿を一博はよく見た。
結果は残念なことに不合格で、浪人することとなったが
彼の様子から言って簡単に投げ出すようには思えなかった。
だから今回個展を開くという知らせを聞いて
彼の中で何かが劇的に変わってしまったのではないかという気がしていた。
個展を開くには、当然それ相応の作品を仕上げる必要がある。
しかも二点三点では話にならない。数十点は描いたことだろう。
経済的な面を言えば、ギャラリーのレンタル代はもちろんのこと、、
絵画の額を一通りそろえるための資金もいる。
今日に至るまで、かなりの労力が
「個展」に向けて注がれているというのは察しがつく。
何が彼の気持ちを変えたのか。
何が芸術の道へ彼を駆り立てたのだろうか。
そんなことを考えている間に、一博と陽子を乗せたタクシーは目的地に到着した。

59 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/12/01(土) 22:40:31 0
「まあ、シャレた外観ね」
「こういうところで展示するのか」
二人とも個展に出向くのは初めてのことだった。
タクシー代を払った後、ギャラリーの入り口へと向かった。
立てかけられた看板には「堤義隆展」と大きな字で書かれている。
「さあ早く入りましょ」
「おかしいな…」
「何がおかしいの」
「あいつはここまでやるやつには見えなかったんだよなあ。
 学生時代はあまり熱心に絵画に取り組んでる様子でもなかったし」
「そうなの?まあ気が変わるなんてよくあることじゃない」
「そうだな、あれこれ考えても仕方ない」

60 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/12/01(土) 22:46:58 0
自動ドアが開き、中へ立ち入ると、ギャラリー内の芸術的空気とでも言うべきムードに彼らは包まれた。
一見静寂だが、激しい嵐を孕んだ別空間の世界と紙一重で隔てているような、慣れない感覚があった。
辺りを見回してみると思った以上にお客さんがいて少し驚いた。
壁には堤が描いた作品が展示されている。
「ねえ、早速まわってみましょうよ」
陽子は興味津々と言った様子で、
ちょうど買い物で服を選ぶときのようでもあった。
一博もまんざらではなく、絵に大した知識も関心もあるわけではないが、
堤の描いた作品をじっくり見てみたいと思うようになっていた。
壁に掛かった絵の一つにふと目が止まる。
暗い牛舎で牧草を食べている頭のひしゃげた牛が描かれていた。
それが何を意味しているのか、
よくわからないが心の奥に迫り来るものを一博は感じるのだった。

61 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/12/01(土) 22:48:00 0
「一体、どういうつもりで描いてるんだろうな?」
「よくわからないわ。でもなんか、訴えかけるものはあるかも」
「そうだな、僕もそう思ってたところだよ」
一博がそう言い終えたとき、スーツ姿で近づいてくる男の姿が目に入った。
「やあやあやあ、一博じゃないか」
その男は堤だった。背筋をのけぞらせ、
両手を身体の前で大きく広げたまま、おどけたように彼は言った。
「おう、元気そうだな」
黒のスーツは卸したてのように見えた。
初めての個展に気合も入っているということか。
「くるなら連絡の一つも入れてくれれば良かったのに」
「いやぁ、少し見て回ろうと思っただけだから…」
 一博がそういうと、困ったなとでも言うように腕組みをして答えた。

62 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/12/01(土) 22:50:03 0
「少しなんていうなよ。存分に鑑賞していってくれ。
 どれも僕の自信作なんだ」
そう言うと堤の視線は陽子の方へ移った。
「こちらは奥さんかい?」
「どうもはじめまして」
陽子は軽く一礼をし、堤もそれに応えた。
「こちらこそ。なんだなんだ一博。キレイな奥さんじゃないか。
 すっかり幸せモノだな」
「お前のほうこそ、ずいぶんなことやってるじゃないか。
 はじめはびっくりしたよ。突然個展を開くなんていうからさ」
「ああ、そうだよな。お前にとっては意外だったかもしれない。
 でもな、ここまで長い道のりだったんだ。」

63 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/12/01(土) 22:52:49 0
しばらくの間、一博と陽子は個展を開くにいたるまでの彼の苦労話を聞いた。
結局、彼は大学を卒業後、定職には就かずアルバイトで生活していたらしい。
そしてアルバイトの傍ら作品を描き溜め、友人たちのグループ展にも出展し
周囲の評価を少しずつ上げ、ようやく今回の個展に漕ぎ着けたのだという。
ギャラリーを借りる際、オーナーに作品を見せたところ、いたく気に入ってもらい
自身の芸術の道がようやく拓けてきたのだと、感極まる思いもあったようだ。
「この作品は”和”がテーマになってるんだ」
「わ?」
「平和って言葉があるだろ?それの”和”のことだ」
半信半疑になって一博と陽子は彼の解説を聞いていた。
様々な色の帯が歪な円を幾重にも描き、複雑に絡まりあっているその絵は、
一博たちの目には、ただの変てこな幾何学模様にしか見えなかった。
「そうさ。僕は全体の方針として、
 普段僕らのあまり意識しないことを表面化させて
 それを絵として露にしてみようという考えを持っているんだ。
 これも例外ではない」
「”和”が普段、私たちに意識されていないと言いたいんですか?」
陽子が首をかしげて彼に尋ねた。

64 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/12/01(土) 22:54:16 0
「その通りだ。”和”の重要性と真の意味を我々現代人は忘れていると思うんだ。
 昔の部族社会では掟やら戒律やらで深く生活に根付いていた概念だったのにね。
 たとえば、こうして我々は会話している。
 今はまぁ作品について僕が一方的に解説しているという体裁だけどね。
 こういった芸術作品についての解説や、ビジネスの場における会議
 はたまた日常家庭内でやり取りされる何気ない会話にいたるまで
 我々は”和”というものを無意識のうちに保護し大切にしようとしている。
 分かりやすく言うならば、こうやって僕が話している間、君たちは
 大人しく…といっちゃあ下に見ているような言い方で失礼な気もするが勘弁してくれ。
 君たちは大人しく僕の話していることに耳を傾けていてくれる。これはなぜか?
 単にこの絵画についての解説を聞きたいからだ、という欲というか
 動機もあるだろう。表面的には。
 だが無意識の次元で”和”を保とうともしているんだよ。
 仮に、突然君が僕に殴りかかったり、あるいは僕が壁を強く叩いたりして周囲を脅かしたら
 ”和”は乱れてしまうだろう。

65 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/12/01(土) 22:57:40 0
 そして場合によっては”個人間のいざこざ”では済まされないこともある。
 警察がやってきて逮捕するかもしれない。
 さらに司法が介在して傷害罪やら器物損壊やらで刑罰を受けることになるかもしれない。
 このように、個人的な”和”の乱れは社会的な”和”の乱れに波及する。
 ”和”は奇妙に絡まりあいながらなおかつそれでいて
 一つの枠組みをより大きな枠組みが取り囲んでいるような何十もの構造になっている。
 幾何学的に、あるいは視覚的にそういった”和”というものを認識するならば
 車”輪”の”輪”として表現できるだろうと僕は考えたんだ。
 そうしてできたのがこの作品だ。
 一見何の変哲もない模様にしか見えないかもしれない。素人には。
 でもね、さっき言った様な複雑な構造を持つ”和”を
 想像力豊かな感性によって俯瞰してみてはどうか?
 という大胆かつ果敢な試みが行われているんだよ。」

66 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/12/01(土) 22:58:53 0
一博と陽子は堤の解説をぼんやりと聞いていた。
一通り聞くべきことは聞いた気はするが
その結果何がわかって何が未だにわからないのか、よくわからないという具合であった。
それは堤が早口に説明してしまったせいもあるかもしれない。
しかしせっかく力説してくれたのだ。
「ああ、何だかわかる気がする」
一博は深刻な表情を作って頷いて見せた。陽子もそれに倣う。
そのとき、大きな声が静寂なギャラリーの空気を破った。

67 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/12/01(土) 23:08:40 0
とりあえず今日はここまで。
まだまだ終わらないという感じです。
>>54
ありがとう。
納得いくまでがんばるつもり。
一歩ずつだけど上手くなっていきたいね。

68 :54:2007/12/01(土) 23:15:29 0
必死に、自分が誰であるかアピールしている自分……。

増井策氏は、実を言うと三人称形式で小説を書くのは初めて?
何だかぎこちないというか、一人称形式で使われるような語尾などが多い気がした。
それも何かを狙っているのかどうか解らないけど、私はそんな風に思った。

読む方は何でも指摘できるんだけど、書くとなるとなかなかうまく使えないというのが大変。
それにしても速いね。
水曜日に思いついて、既にこれだけ書けている。
私の場合、全然書けない。
ちょっと悔しい。
増井策氏、さらにがんばって。
全体を読み終わってから感想を書いていいかな。

69 :増井策 ◆Sopon04y9k :2007/12/01(土) 23:24:21 0
>>68
大当たり。三人称形式は初めてだね。
やっぱわかっちゃうか。ぎこちなさとか語尾は
狙ってるわけではなく単なるミス。
これから書いてくうちに修正できればなぁって思ってる。
今は読む量も足りてない気がするから
いい文章をお手本にして頑張りたいとも思ってるよ。

ググルくらいでほとんど取材らしい取材はやってないからね
早いのはそのせいもあるかと。
本気でやるならやはりもっと入念な取材が必要になるんだろうけど。
とりあえず今は、文章書くことに慣れるのが先決な気がして
忠実かどうかよりも話を進めることに専念していたいって感じかな。
どうも応援ありがとう。
感想どうぞお願いします。

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